眼病・睫毛貧毛の治療に用いられる有効成分
※画像、製品名をクリック(タップ)すると販売薬の詳細ページを見られます※
プレドニゾロン酢酸エステルは副腎皮質ステロイド(ステロイド)で、目およびその周囲の炎症やアレルギーを抑えて、眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、手術後の炎症などの症状(腫れ、赤み、かゆみ、痛み)をやわらげる。
クロラムフェニコールは細菌を殺し結膜炎、麦粒腫(ものもらい)、眼瞼炎、角膜炎などの感染治療に用いられる。
フシジン酸ナトリウムは抗菌薬で、菌を殺し腫れ物や化膿性のとびひなど皮膚の感染治療や、けが・やけど・手術の後の細菌感染の予防や治療にも用いられる。
レボフロキサシンは細菌を殺して、結膜炎、麦粒腫(ものもらい)、眼瞼炎、角膜炎などの感染を治療する。また、中耳、外耳などの感染を治療するのにも用いられる。
ヒアルロン酸ナトリウムは保水性に富んでおり、角結膜の上皮を覆うことで細かい傷が癒えるのを促す。国内で販売されている点眼薬に比べ、海外で販売いるジェネリックのほうが種類が多い。
ラタノプロストは眼房水の流出を促進させ、眼圧を下げることで緑内障における視野の悪化を抑える成分。1日1回1滴の点眼で優れた眼圧下降効果を示し持続的に作用するため利便性が高い。
アトロピン硫酸塩はピント調節に関わる虹彩括約筋と毛様体筋の反応を遮断する作用がある。これにより瞳を開いた状態(散瞳)にしたり、ピント調節がはたらかない状態(調節麻痺)にしたりする。
角膜および結膜の創傷治癒を促す作用があり、主にコンタクトレンズなどによる非炎症性の痛みの改善に用いられる。
ガチフロキサシンはニューキノロン系の合成抗菌剤。細菌のDNA複製を阻害して殺菌的に作用する。眼瞼炎や麦粒腫(ものもらい)、結膜炎などの眼の感染症治療のほか、眼科手術前後に眼の細菌を殺菌するためにも用いられる。
シプロフロキサシンはニューキノロン系に分類される成分で、ガチフロキサシン同様細菌の核酸であるDNAの増殖を抑えることで細菌を殺し、細菌性の結膜炎や眼瞼炎を治療する。
デキサメタゾンは副腎皮質ホルモン(ステロイド)。目およびその周囲の炎症やアレルギーを抑えることで、眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、手術後の炎症などの症状(腫れ、赤み、かゆみ、痛み)をやわらげる。
プラノプロフェンは非ステロイド性の抗炎症薬。炎症や痛みに関与する物質であるプロスタグランジンの生成を促進する酵素の働きを抑えることで目の炎症をしずめ、腫れや発赤、痛みなどの症状を改善する。プラノプロフェンは、結膜炎、角膜炎、眼瞼炎、前眼部ブドウ膜炎などの炎症に良好な効果を発揮する。
ピレノキシンは水晶体の水溶性たんぱくが不溶化するのを抑えることで、水晶体の透明性を保ち、白内障の進行を遅らせる。
N-アセチルカルノシンは人間の目の中でカルノシンに変化し、眼球の水溶液に直接入りこみ強力な酸化防止剤として働く。カルノシン不足が原因となり濁っていた水晶体は充分な酸化防止剤を吸収し、白内障の症状を改善する。ロシアのマーク・バビザエフ博士により発明された成分で、白内障治療に高レベルでの治療効果をもたらす成分として広く使われている。
ドルゾラミドは房水の生成を触媒する炭酸脱水酵素の作用を抑えることで、房水の生成を減らし眼圧を下降させる。ドルゾラミドの登場以前にも炭酸脱水酵素の作用を抑えて眼圧を下降させる内服薬は存在していたが副作用が多いことが問題だった。一方ドルゾラミドは点眼薬に用いられ、副作用は軽減されている。
ブリモニジンはアドレナリンα2受容体に選択的に作用し、房水生成を抑制し、房水流出経路の副経路であるブドウ膜強膜流出路の流出を促進することで、眼圧下降効果を示す。「アイフィガン点眼液0.1%」(武田薬品工業)が同成分を使用した国産医薬品として知られている。
ビマトプロストは体内の生理的な物質であるプロスタグランジンの誘導体。眼球を満たす液体である房水の流出を促進させることで、眼圧を下げ、緑内障における視野の悪化を抑える。またまつ毛を成長させる副作用があることから、一部では睫毛貧毛症の治療に応用されている成分でもある。